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2012年09月03日

サラの鍵

サラの鍵

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1942年7月16日のパリ。10歳の少女サラは両親と共に警官に連行される直前に、弟のミシェルを秘密の納戸に隠して鍵をかける。「すぐに帰る」と約束をして。しかし、それはフランス警察が1万3千人のユダヤ人を屋内競輪場(ヴェルデイヴ)に収容した一斉検挙だったのだ。2009年、フランス人と結婚しパリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリアはヴェルディヴ事件の取材を通じ、夫の家族の秘められた過去を知る事になる…。
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ユダヤ人迫害というのはドイツ国だけじゃなく、ヨーロッパ全体に及んでいたんだね。
そして今でもそのことを話すのははばかれる、苦い想い。

一人の少女がユダヤ人摘発から弟を守ろうとした行為。
ところがそれが最悪の結果に。
それが分かった時、少女の心も死んでしまったのではないだろうか。
両親は収容所で死に、少女は収容所から逃げてきたときに助けてくれた老夫婦のもとに身を寄せる。

この手の映画ではハッピーエンドはないのだね。
もしかして、弟は無事保護されて成長し、
少女も無事生き延びて、何十年後かに再開を果たす なんてのを期待してたんだけど。

少女サラは老夫婦のもとを去り、結婚し子供も産むのだけど、事故で死んでしまう。
子供が9歳の時。
でも、事故じゃなかったんだね。
サラは本気で幸せを感じたことはなかったんじゃないかと、画面から思わせる。
ここら辺、もうちょっとサラを見せて欲しかったな。

あまり知られてないヴェルディヴ事件を、少女サラと、現在のジャーナリストジュリアを通して現代に知らしめる映画。

いい映画なんだけど、やっぱ悲しいとか虚しいとかが先に来て、暗くなっちゃったなぁ。

★★★☆☆
2010年 フランス
監督:ジル・パケ=ブレネール
出演:クリスティン・スコット・トーマス/メリュジーヌ・マヤンス/ニエル・アレストラップ

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